経絡のおはなし
東洋医学に馴染みのある方は、”経絡”という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
経絡とは、経脈(縦)と絡脈(横)の総称であり、内臓や骨格、筋肉など身体の全てを1つに結ぶネットワークのような役割を持ちます。
中医学(古代中国伝統医学の略称)において、氣・血・津液(血以外の身体の水分)は、生命維持するためのエネルギーと考えます。
そのため、このエネルギーの通り道である経絡をケアすることは、健康への鍵であるということ。
血管のように目には見えないのですが、ツボを目安にその経絡をたどってアプローチすることが可能です。
なんだか、マニアックな世界観を広げてしまいましたが「目に見えてないけれど確かにそこにある!」という感覚はヨガの世界とも相性がいいなぁと感じています。
今回の禅堂ヨガフェスタで扱う経絡は、主に五臓の中の2つ。
心(しん)と脾(ひ)です。
⚫心は、熱とエネルギーに満ちており、
まさに夏の象徴。
全身に血を配ることに加え、体温調節をする。
加えて、思考・判断・意識・記憶などの活動と感情を司る五臓の中でも重要な立ち位置。
⚫脾は、長夏(7月)向けて氣を配りたいところ。
食物の栄養を全身に巡らせます。臓器の位置を持ち上げる働きもあります。大地をイメージさせる臓器で、身体の土台を考えられています。
湿気に弱く、湿がうまく発散できないと
胃の調子が悪くなります。
胃の調子が悪いと、栄養が吸収されず
全てが崩れます。
わたしは中医学に出会うまで、
脾の存在すら曖昧でした。
確かに梅雨時期は胃がスッキリしないのは
これか・・・!と感動したのを今でも覚えています。
中医学は、2千年以上の歴史があり、それ以降一度も書き換えられていないというのです。
その教えは、「体をケアする方法は私たちが持っている」
と伝えてくれています。
臓器を触ってマッサージすることができないからこそ
ヨガを通して経絡を感じ、自分の体や心、感覚への
労わる気持ちを持てたら、何より幸せなことです。
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